自己紹介

私は約20年前、大学を卒業し、大手ドラッグストアに就職しました。大学時代ラグビーをやっており体力が相当あったので、入社1年半で新店の店長に任命され、まだまだ勉強することが多いながらも若さと体力を生かして働きました。当時は休むことは悪というくらいの雰囲気で、あまりの忙しさに月に3日くらい休みが取れればいい方でした。4年間働きましたが燃えつき症候群(今はあまり言いませんが)になってしまい、転職をしました。

転職先は医療機器のメーカーで、営業と機械の修理サービスをやりました。営業と修理の2つの兼務はとても厳しいものでした。大抵の企業であれば、営業部門と修理部門に分かれると思いますが、社員数が少なかったため兼任することになりました。営業で外に出ている時に、修理の依頼が入ると、営業所まで戻り修理道具や代替機を準備してすぐにお客様の所に向かっていました。このような業務だと、いつ修理の連絡が入るかわからず、勤務終了の時間がわかりません。また、土日祝日も医療機関はやっているので、いつ連絡が来るかわかりません。常に個人携帯と会社携帯を持ち歩いていました。

この仕事が約3年くらい続いたときに、自分の中に相当ストレスが溜まっていたのでしょう。鳴ってもいないのに、会社携帯の着信音が聞こえるようになってしまいました。休みの日がとてもこの現象が強かったです。これがしばらく続いたある日、急に腰に痛みを覚えました。その時は、重い機械を運んだから腰が痛くなったんだろうと思い、特に何もしませんでした。しかし、なかなか痛みが取れずそのうち発熱をするようになりました。初めは37度台で微熱だったのですが、次第に38度まで出るようになってしまいました。解熱鎮痛剤を飲むと熱は下がるのですが、効き目が切れてくるとまた熱が上がってきました。この状態が約1か月ほど続きました。その後、脈を打つごとに腰の奥の方からズキンズキンと嫌な痛みがあり、さすがにおかしいと思い、近所の内科に行ったのですが原因がわからず、解熱鎮痛剤を続けて出されるだけでした。症状が改善しなかったので、他の内科の病院に相談しました。そうしたら紹介状を書くから大きい病院で検査した方がいいということになりました。

そして、大きな病院に行き精密検査をうけました。CT画像を撮った時に、左わきの下に握りこぶし大ぐらいの影がはっきりと映っていました。これを採って検査しましょうということになり、後日手術でこの物体を採りました。約1か月後検査の結果、悪性リンパ腫ホジキン混合細胞型ステージ2と診断されました。悪性リンパ腫は血液のがんです。先生に治療しなかったらどうなるんですかと質問したら、このがんはスピードが速いから大体1年くらいだねと言われてしまいました。

さすがに驚きました。腰痛だと思っていたのに、まさかがん、さらに余命1年。その時30歳であり、まだまだやりたいこともいっぱいあったので、目の前が真っ暗になりました。治療方法としては、まずは抗がん剤治療、そのあとに放射線治療という流れでした。血液のがんなので、胃がんと違って、腫瘍を手術でとってしまうことができないので、このような治療法になりました。細かい治療法は割愛しますが、8回抗がん剤治療をしないといけないのですが、すでに3回目で嫌になりました。嘔吐防止のために大量の吐き気止めを点滴されるのですが、抗がん剤の点滴が始まってすぐに吐いてしまいました。相当体に負担がかかる薬です。1回の治療が約4時間くらいかかるので、終わった時には全身ぐったりして、顔色も真っ青になり力が入らない状態になります。その状態で自宅に帰ると2日間は何もできなくなります。食欲もなく、横になったままです。しかも、2回目の治療をしてから髪が抜けるようになってしまいました。映画やドラマで見た方が多いと思いますが、リアルに自分が体感しました。その後、なんとか全8回の抗がん剤治療が終わり、放射線治療を受けました。放射線治療は痛くはないのですが、体が動かないように全身をがちがちに固定されて、約30分ほど照射されました。これを月~金の5日間毎日、1か月通院しました。治療が終了した後にPETと呼ばれる精密機械で検査をしたら、きれいに腫瘍が消えており、寛解(かんかい)という状態になりました。寛解とは、現在は完治に近い状態であるが、再発の恐れもあるので完治とは言えない状態です。でも、とりあえずは腫瘍は消えた状態なので良い状態ではあります。治療は約半年かかりました。その後は落ちた体力を戻すために、外を散歩しました。そして少しづつ距離をのばして、通常生活ができるようになりました。そして、転職活動を始めて、ドラッグストアに転職し、その後個人薬局へ転職し約9年間勤務しました。

約15年経った今でも、年に2回血液検査とレントゲン検査を受けに行っています。異常なしの日々が続いています。今後もこのまま順調にいきたいです。悪性リンパ腫になった原因は今でもわかりませんが、自分の中ではストレスだろうと思っています。極度のストレスを受け続けたために、免疫が弱くなってがん細胞が発生したのだろうと思っています。

長く書いてしまいましたが、ここで皆様にお伝えしたかったのは、体調が悪くなった時にいつもと違うようならば、我慢をせずに次の行動に移してください。かかりつけ医がいれば相談するのがいいですが、いきなり病院に行くのは怖いなと感じた時にはご相談ください。

 

最後に

漫画ができました。4ページと短いですが、良かったら下の画像をクリックしてください。外部サイトから読むことが出来ます。